我が家のポメラニアンが戦った病気ですが、気管虚脱はとても怖い病気です。
小型犬には多いらしいのですが、遺伝による先天性のものが最も多いようです。
簡単に言うと、呼吸する為の気管が狭くなり呼吸がしにくくなる病気です。
通常丸い気管が楕円形になってしまいます。
すると取り入れる酸素の量が低下する為、呼吸が苦しくなります。
我が家のポメラニアンも、今思えばもう少し早く対処してあげていれば違った結果になったのではと酷く後悔しました。
同じ想いをするワンコ、飼い主が少しでも減ればと思い、共有させて頂く事にしました。
目次
「チアノーゼ」というキーワードには要注意
我が家のポメラニアンは、獣医さんに「チアノーゼが心配」とよく言われました。
指摘されていた根拠は、ワンコの舌が青紫だったからです。
では、何故私はそれを気にしなかったのか。
これにも当然理由があります。
- うちのポメラニアンは動物病院が大っ嫌いで、行くたびに逃げようとします。
- 診察台の上でじっとしてくれず、常に過呼吸気味になっていました。
- 病院を出ると興奮状態はおさまり、過呼吸も無くなります。
- 舌の色も通常時はピンクですから、一過性のものだと判断していたわけです。
「ゼェ、ゼェ、ゼェ、ゲハッ!」これは危険サイン!!
我が家のポメちゃんがいつからか、絡んだ痰が取れないかのように、「ゼェ、ゼェ、ゼェ、ゲハッ!」を繰り返すようになりました。
最初は心配してすぐに病院に行きました。
気管が狭くなっているとの事で気管を拡張する薬を処方されました。
帰って間もなくすると、ワンコが嘔吐したんです。
白い泡状のものを結構な量吐き出しました。
すると、そこからピタリと「ゼェ、ゼェ、ゼェ、ゲハッ!」がなくなったんです。
とはいえ、診断を経て処方いただいたわけですから、食後に薬を与えました。
それからもずっと症状が出てこないので、通院もしませんでした。
この時は「何かが詰まっていて、嘔吐した際に取り除かれた」と判断しました。
この素人判断が後の病状に繋がるとも知らずに。
数ヶ月後に「ゼェ、ゼェ、ゼェ、ゲハッ!」が再発
しばらく落ち着いていたポメちゃんでしたが、またもや同症状が再発してしまいました。
また、何か詰まったのかな?と考えていたのですが、今回は嘔吐もせず、断続的に「ゼェ、ゼェ、ゼェ、ゲハッ!」を繰り返しています。
再度動物病院に行った際にはレントゲンを撮ることになりました。
もう見てビックリしました。
目に見て分かるように気管が狭まっているではないですか!!
そして、提示された処置は「ダイエット」でした。
肥満により内臓脂肪が増え、気管を圧迫しているとの事でした
確かに、気がつけばボディーラインがなくなってきていました。
もう「ごめんね」としか言いようがありません。
犬は自分で体重管理なんて出来ません。
ドッグフードも出されたら出されただけ食べてしまいます。
つまり、飼い主である私が調整してあげなければいけなかったわけです。
「ワンコはぽっちゃりくらいがかわいい」なんてとんでもありません。
肥満は万病の元です。
早速ドッグフードを見直すと共に、ドッグフード用の計量カップを購入しました。
時は流れて、その後
ダイエットを開始してから数年、特に酷い咳もなく、日々を過ごしておりました。
しかし気になる事が。
実際に痩せていないんです。
それどころか、身体が大きくなり、体重も増加しました。
振り返ると反省点がありました。
計量カップを使用しなくなっていた。
フードをコロコロ変えていたのに、カロリー計算していませんでした。
そもそも体重を測っていなかった。
今思うとかなりアウトな行動です。
計量カップも毎日使用していると、大体この位だという感覚が出てきます。
疲れて帰った際など、ついつい目分量であげてしまいがちに。
しかも、フードを特に深く考えず、老犬用や半生タイプなど、コロコロ変えていました。
にもかかわらず、カロリー計算して量を調整していなかったんです。
また、そもそも体重を測っていないので、変化に気づいてあげられませんでした。
気がつくと頻度は低いものの、また「ゼェ、ゼェ、ゼェ、ゲハッ!」が始まっていました。
とうとう愛犬が寝たきりに。。。
元気だけが取り柄のようなヤンチャで食いしん坊のポメちゃんが、起き上がれない程に苦しみ始めたのです。
ある午前中、明らかに「ゼェ、ゼェ、ゼェ、ゲハッ!」の頻度が高く、フードも食べません。
しかも、体制を下す際も、何かをかばうように、ゆっくりと痛そうにかがむではありませんか。
午後には立ち上げる事も困難な状態に。
早速動物病院へ駆け込みました。
またもや気管虚脱と診断されました。
引っ越していた事もあり、動物病院も変わっていた為、再度レントゲンを撮る事に。
引っ越しなど明確な理由があれば獣医に写真提供の依頼をしてみて下さい。
良心的な獣医であれば提供してくれます。私も提供してもらえました。
以前見た以上にはっきりと気官が狭まっています。
以下はチワワ君のレントゲン写真ですが、明らかに気管が広いですよね。
それにしても、
またもや「ごめんね」としか言えない自分。
いつも沢山元気をくれている愛犬に、もらうばかりで何もしてあげられていなかった自分。
かなり激しい自己嫌悪に陥り、ここで決心しました。
もう一切、手は抜かない!
家族なんだから、当然だ!
もう二度と同じ過ちはおかさない!
気官を広げる薬を処方され、薬により寝たきりは元の状態には戻りました。
しかし、「ゼェ、ゼェ、ゼェ、ゲハッ!」が元の状態まで回復するまで、診断から半年かかりました。
そりゃそうですよね。
そんなにすぐ痩せられません。
まして老犬であれば、過度なダイエットは命取りとなります。
緩やかに、少しずつ、正しい手順で継続する。
これだけです。
以下は2年後位に別の機会があり撮影したポメちゃんのレントゲンです。
医師には治らない病だと聞いていたので、最初観たときは感動しました。
今だからこう思うのですが、やはり愛犬が口にするものへは気をつけなければいけません。
愛犬の状態にあった最適な食事を与えること。
何よりきちんと量を測って、正しい量を上げること。
ワンコに異変があったら自己判断せず、すぐに獣医に診てもらうこと。
この2点を守って継続いただければ必ず良い結果が出ます。
今お世話になっている素晴らしい獣医さんがいらっしゃるのですが、「痩せると良い事しかありません」と仰ってくれました。
このアドバイスあっての事ですが、今は私もそう思います。
愛犬家の友人、知人にはこの体験を口コミしまくりです。
そりゃそうでしょう。
同じ苦しみを味わうワンコ、飼い主が一人でも減ればと考えるのが自然です。
「痩せると良い事しかありません」
これ、本当です。
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